芹沢圭介美術工芸館

東北福祉大学が、構内に併設していた芹沢圭介美術工芸館が、いつのまにか、移転。仙台駅近くにあると分かり行ってみる事にした。駅の東口を出て見回すと、東北福祉大学と表示されたビルが見えた。

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行ってみると、こんな入り口。作品を展示するスペースは、あまり変わってないようにみえたが、芹沢圭介の居間の展示がなくなっていた。壁の説明書きを読んでいて、圭介の圭は、本当は金偏が付いていると、気がついた。今まで何度か見にきているのに、全く気づかなかった。

今日の展示は、夏を彩る藍色のれんがテーマ。展示は、のれんとその図案、図案を彫った型紙など。作業工程が分かるような、順に並んでいるものがあった。また、古い昔の16ミリフィルムを再生したものが放映されていて、型染めの一連の作業を映していた。型紙は、目の荒いガーゼのような布(なんて言うのだったかな)の布目が歪んだり、波うったり、何回使われたんだろう⁉︎人気だったのが分かる。

チラシに「藍染は、染めを重ねるごとに色が濃くなる特質を持っています。」とあったのだが、放映されたもので見ると、紅型のように顔料で色さししているようだし、藍甕がある様子もないし、地染めも化学染料じゃないのかなぁ⁉︎それなら、この説明は当てはまらないな、と思う。へんに天然にこだわるより、気取らない優れたデザイン性に重きを置いた解説の方がよいように思う。

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この解説のバックに使われている鯉の柄の暖簾は、昔、池袋の東武美術館(とっくに無くなった)に来てドイツの美術館所蔵の鯉の掛け軸を思い出させてくれた。その絵は、一匹の鯉が画面からはみ出しそうな勢いで描かれていた。美術館の名前を覚えていないので、もう一度見たいと言うのは無理なのだけど、その掛け軸を思い出させる一枚に出会えたので、今日は、来てよかった‼︎